ただひたすらに卑屈。とにかく卑屈。
吐き出したかっただけなので、気が済んだらそのうち消すかもしれない。
嘔気で気持ち悪くて眠れずにネットの海を彷徨ってたら、とある新聞の投書を見つけた。
大学に進学した娘さんが、全くサークルの勧誘を受けなかったという、お母さんの投稿。
お嬢さん曰く、「可愛い子だけ見極めてビラを渡しているって男の子が言ってた」とのことで、帰りの電車で静かに泣いていたそう。そんな娘さんに笑顔で大学生活を送ってほしい、という内容だった。
記事を読んでみて、涙があふれた。
同じだ。私もそう。
私も、見た目のせいで嫌な思いをしてきた。
親戚には、いつもかわいい妹ばかり可愛がられ、あからさまに贔屓されていた。
妹だけ、大叔父にはいつも何かを貰い、大叔母にはかわいいかわいいと褒めちぎられていた。妹だけ。
そして最後には、「妹ちゃんはかわいいのにねぇ」と、私を見て嗤う。
だから私は、彼らに会うのが今でも苦手。できることなら、会いたくない。
一番傷ついたのは、高校のとき。生徒会室で仕事をしていたときのこと。
その日はたまたま女子生徒が私しかおらず紅一点で、数名の男子生徒に混じって黙々と仕事をしていた。
不意に男子生徒たちがタイプの女の子の容姿の話を始めた。その場にいる私のことなど目に入っていないかのように。
私は、女子として見られていないのだということを悟り、居た堪れなくなって生徒会室から逃げ出した。私は、異性として対象外なのだと。
ああそう、思い返してみれば、小学生のとき「ヤヨイちゃんってブスだよね」って面と向かって言われたこともあったっけ。
ねぇ。こんな思いばっかりしていたら、卑屈にだってなるでしょう……?
ブスはシンデレラになんてなれない。
ブスはブスのままブスらしく生きるしかないのだ。
(私も、もっと可愛いらしい、きれいな顔で生まれたかった)
(一度でもいいから、可愛いよって、言われてみたかった)
ただただ、かなしい。